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スマホ料金は本当に安くなったのか?主要キャリアの料金比較と変化

スマホ料金は本当に安くなったのか?主要キャリアの料金比較と変化

結論から言うと、スマホ料金は「誰にとっても一律に安くなった」わけではありません。

2021年にahamo、povo、LINEMOが20GBで月2,480円から2,970円前後の価格帯を作って以降、少容量から中容量の選択肢は明らかに広がりました。一方で、2026年4月時点の大手ブランド本体の無制限プランは7,000円台から8,000円台が中心で、割引前の見た目はなお高いままです。

家計データを見ると、二人以上世帯の「スマートフォン・携帯電話などの通信、通話使用料」は2021年平均の12,748円から2024年平均の11,517円へ下がっています。つまり、市場全体では下がったが、下がり方は「プランを選び直した人」に強く偏っていると読むのが実態に近いです。

  • 料金が下がったのは主に、オンライン専用や中容量プランの普及による部分が大きい
  • 大手本体の無制限プランは、今も7,000円台から8,000円台が中心
  • 家計調査では2021年から2024年にかけて通信・通話使用料は減少
  • 2026年夏にはソフトバンクの一部プランで値上げ予定があり、今後も一方向に安くなるとは言い切れない
目次

使用データと比較条件

まず、今回の比較条件をそろえます。

  • 対象地域は日本全国
  • 現在の料金比較は2026年4月21日時点で各社公式サイトで受付中、または案内中の料金プランを確認
  • 変化の確認には、2021年の各社公式リリースと、総務省統計局「家計消費状況調査」の年平均を使用
  • 金額は原則税込み、端末代・通話料・オプション料は別扱い
  • 割引前と割引後が大きく異なるため、本文ではまず割引前の基本料金を軸に見る

ここで重要なのは、各社の広告で大きく表示される金額の多くが、家族回線数、固定回線セット、クレジットカード支払いなどの条件込みだという点です。比較を誤りやすいので、まずは条件なしの金額を押さえます。

2026年4月時点の主要キャリア料金を並べる

大手4ブランドで、日常的に選ばれやすい少容量帯と大容量帯を並べると、ざっくり次のようになります。

事業者 少容量・中容量の主な現行プラン 大容量の主な現行プラン 見ておきたい点
NTTドコモ ドコモ mini 4GB 2,750円 / 10GB 3,850円 ドコモ MAX 1GBまで5,698円、3GBまで6,798円、無制限8,448円 少容量は新設されたが、無制限は高め
au スマホミニプラン+ 1GBまで4,928円、3GBまで6,578円、5GBまで8,228円 使い放題MAX+ 5G/4G 7,788円 割引を入れないと割高に見えやすい
ソフトバンク ミニフィットプラン+ 1GBまで3,278円、2GBまで4,378円、3GBまで5,478円 メリハリ無制限+ 7,425円 2026年7月1日に一部プラン改定予定
楽天モバイル Rakuten最強プラン 3GBまで1,078円、20GBまで2,178円 20GB超過後は無制限で3,278円 段階制で分かりやすく、上限も低い

この表だけでも、かなりはっきりしたことがあります。

無制限は「大幅値下げ」になっていない

ドコモ、au、ソフトバンクの大容量プランは、割引前だと7,000円台後半から8,000円台が中心です。楽天モバイルだけが3,278円で無制限上限に届きますが、他3社とは価格の置き方がかなり違います。

つまり、「大手キャリアの本体ブランドで、たっぷり使う人の料金が大きく下がった」とは言いにくい状況です。

少容量は「選び方次第」で下がった

一方で、4GBや10GB、3GBまでの価格帯では選択肢が増えました。特にドコモ miniや楽天モバイルのように、以前より入り口を下げたプランが目立ちます。

ただし、auとソフトバンクの本体ブランドは、少容量でも割引前ではまだ軽くはありません。安さを作っている中心は、本体ブランドよりオンライン専用ブランドや段階制プランです。

ここがポイント: 料金が下がったのは「スマホ料金そのもの」よりも、「安いプランへ移りやすくなった市場構造」の影響が大きいです。

2021年から何が変わったのか

2021年は、スマホ料金の分岐点でした。各社がオンライン専用ブランドを前面に出し、20GB前後の相場を一気に下げました。

2021年の値下げインパクトは大きかった

各社の公式リリースを並べると、当時の変化はかなり明確です。

  • NTTドコモは2021年3月にahamoを月額2,970円へ改定
  • KDDIは2021年1月にpovoを20GBで月額2,480円と発表
  • ソフトバンクは2021年2月にLINEMOを20GBで月額2,480円として開始
  • ソフトバンクは同年7月にLINEMOの3GB 990円の「ミニプラン」も開始

この価格帯は、それまで大手本体ブランドで組みにくかった水準です。ここで「20GBなら3,000円前後」という新しい基準ができました。

その後は「単純値下げ」より「再編」と「特典競争」へ

2023年以降は、値下げ一辺倒ではなくなります。

  • ドコモは2023年にeximoを導入し、3GB超は7,315円
  • 2025年以降はドコモ MAXが無制限8,448円
  • auは使い放題MAX系を改定し、2026年4月時点で7,788円
  • ソフトバンクは2026年7月にメリハリ無制限+を税込550円値上げ予定

ここで起きているのは、料金そのものの引き下げより、ポイント還元、動画配信、海外利用、衛星通信対応などを組み込んだ付加価値競争です。利用者から見ると、請求額が下がるというより「何が付くか」で差が付く局面に移っています。

家計データで見ると、実際の支払いはどう変わったか

公的統計で確認できるのが、総務省統計局の「家計消費状況調査」です。二人以上世帯の「スマートフォン・携帯電話などの通信、通話使用料」は次のように動いています。

  • 2021年平均: 12,748円
  • 2022年平均: 11,971円
  • 2023年平均: 11,600円
  • 2024年平均: 11,517円

2021年から2024年までで、月1,231円の減少です。率にすると約9.7%下がりました。

この数字が意味すること

この下落は、少なくとも家計全体では「スマホ料金が以前より軽くなった」ことを示しています。2021年の新料金投入が家計に効いている、と読むのは自然です。

ただし、この統計は次のものをまとめて含みます。

  • 基本料 n- 通話料
  • オプションサービス料
  • パケット料金

そのため、厳密に「同じ人が同じ使い方で値下がりした」とまでは言えません。契約先変更、家族構成の変化、通話量の減少、Wi-Fi利用の増加なども混ざります。

どの人が安くなりやすかったのか

事実と解釈を分けると、こう整理できます。

事実

  • 20GB前後の低価格プランは2021年以降に一気に増えた
  • 家計調査では2021年から2024年にかけて通信・通話使用料が減った
  • 2026年4月時点でも、30GB前後ならahamo 2,970円、LINEMOベストプランV 2,970円と中容量帯は安い
  • 一方、大手本体ブランドの無制限はなお高額帯にある

解釈

安くなった実感が強いのは、月3GBから30GB程度の利用者で、プランを乗り換えた人です。

逆に、次の条件に当てはまる人は「思ったほど安くなっていない」可能性があります。

  • 大手本体ブランドの無制限を継続している
  • 家族割、固定回線割、カード割が前提のまま比較している
  • ポイント還元込みで安さを判断している
  • 店頭サポートやキャリアメールを維持したい

特に「無制限が必要」「店舗で全部済ませたい」という条件を残すと、2021年の値下げ恩恵はかなり薄まります。

読み違えやすい注意点

スマホ料金は、表面の価格だけ見ると誤読しやすいテーマです。今回は次の点に注意が必要です。

  • 割引前と割引後を混ぜると比較が崩れる
  • 同じ「無制限」でも、テザリング上限や速度制御条件が違う
  • 2021年以降の比較では、オンライン専用ブランドの登場を無視できない
  • 家計調査は世帯単位なので、個人1回線の単純比較ではない
  • 2021年1月から家計消費状況調査の調査票変更があり、長期時系列は注意が必要
  • 2026年夏にはソフトバンクの一部プラン改定が予定され、足元でも料金は動いている

特に見落としやすいのは「条件付きの安さ」

たとえばauとソフトバンクは、家族回線や固定回線を組み合わせた後の価格を前面に出します。これは実際に適用されれば有効ですが、単身世帯や固定回線をまとめない人にはそのまま当てはまりません。

データで見るときは、広告の最安表示ではなく、割引前の料金と自分が本当に満たせる条件を分けて考えることが重要です。

いま見るべきポイント

最後に、このテーマを追うなら次の3点を見ておくと判断しやすくなります。

  • 大手本体ブランドの無制限料金が今後さらに上がるのか
  • 30GB前後の中容量帯で、ahamoやLINEMOの競争が続くのか
  • ポイント還元や特典込みではなく、請求額ベースでどこまで下がるのか

スマホ料金は、2021年のような一斉値下げ局面を過ぎ、いまは「安いプランがある市場」へ移っています。次に家計が軽くなるかどうかは、各社の新料金発表よりも、利用者が今の契約を見直すかどうかで差が出やすい段階です。

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